24守備の魅力 第39回スーパーボウルのサイドライン
(TOUCHDOWN PRO 4月号=2月28日発売号から転載)
試合前の記者会見から、ベルチック・ヘッドコーチもQBブレイディもそしてパッツ全関係者が冷静だった。一方のイーグルス選手は、25年振りの出場からか、顔面を紅潮させた選手が多く、ほとんどのマスコミがイーグルスの勝機はないと感じていただろう。 しかし、2月6日(日)オールテルスタジアムの4分の3を埋めたグリーン色のファンの熱気に押され、イーグルスが大善戦した。伯仲の展開を支えた冷静な洞察力、状況分析力、第39回スーパーボウルのサイドラインをすこしだけ覗いてみよう。
開始早々、第1Q、互いのゲームプランを確認しあう感じの展開だった。 脚骨折で5週欠場だったエースWRオーエンスが登場、チームの最初の捕球者となって、イーグルスの攻撃が進んだ。しかし、前進はするが得点とならない。マクナブがインターセプトを喫し、TEスミ
モビリティ(動き)を封じることだった。ベルチックはマクナブの脚力を止めることを守備の第一課題とした。 加えて、試合後ベルチックが「レギュラーシーズン1年分」と表現した、多数のブリッツでマクナブを襲った。インサイドLBブルースキーがその主力となった。ブリッツに追われ、コンテインの道を塞がれたマクナブは、投げ急ぐしかなかった。 ブリッツのお守り役として、経験不足といわれた若手守備バックそしてNBブラウンがマンカバーを過不足なくこなしたのも大きいだろう。CBゲイによれば、レギュラーシーズンのゾーンカバレッジを捨て、守備の98%はマンカバーだった。 イーグルスファンには申し訳ないが、オーエンス(9回、122ヤード)なら、マンカバーで引いて守るCBサミュエルやゲイを抜くのは、さして難しくないはずだ。ゼロTDとインターセプト・フォース3回(こんな言葉ないが)に抑えた若手パッ
ァンブルで得点は逸したが、ゲームはすべて、ベルチックのシナリオ通りに動きだした。 来05年度は、ワイズがノートルダム大へ去り、クレネールもブラウンズのヘッドコーチと移り、その他数人のアシスタントがチームを離れる。コーチング主導のパッツの地盤沈下を予想する声もあるが、心配はしていない。彼には、カレッジのチーム作りをアレンジした、周到なチーム作り哲学があるからだ。 蛇足ながら、1〜3巡に5つのドラフト指名権を持つイーグルスも、デトロイトスーパーボウルの最至近距離にいるチームの一つである。ペイトリオッツ・ヴァーサタイル・ディフェンスの原則―スーパーボウルの底辺 最も攻撃的な守備戦術といわれるパッツ守備体型の基本ルールを紹介しよう。パッツ守備の攻撃性は行動にだけでなく、仕掛け